
『いきりたったうさぎが自由鳥へ出した手紙(子供と昔話『うさぎ!』三話より)』
灰色はいつも『効率をよく』と言う。
しかし灰色の言う『効率』がなにかは、野菜を買いに、『豊かな(とされる)』国のスーパーへ行けばわかる。スーパーにどっさり売っている、とても遠くの『貧しい(とされる)』国々からやってきた野菜。たしかに、レジで払う値段は安い。輸入する大きな企業は儲かっている。あれは、灰色によれば『効率がいい』野菜である。
しかし、あの野菜は、遠くの国から、たくさんの燃料を燃やして、二酸化炭素をだして、空気と海の温度を上げながらやってきたのだ。
そして、たいてい、一つの町より大きいくらいの巨大な畑に、レタスならレタスだけを、見渡す限り植える、異常な育てかたで、土や、生き物を、痛めつけているのだ。
農薬や化学肥料だって、安くつくるには大量につかうから、水がボロボロになる。土も、昆虫も、鳥も、みんながボロボロになって、泣きわめく。
人は、近くのことは心配しやすいけれど、遠くのものは見えにくい。『貧しい(とされる)』子供達が、農薬まみれで育てた切り花がスーパーで売られていても、『豊かな(とされる)』国々の人には見えにくい。灰色が、見えにくくしているのだ。
食べ物がどのくらいの距離を運ばれてきたのか、人は考えることもできなくなっているのか。ある国では、もし、その土地でとれた食べ物を国の人たちが食べたら、家庭で使うエネルギーを、20パーセント節約したのと、同じ事になるという。
それなのにその国では、「土地のモノを食べよう」とか、「食べ物の無駄をなくそう」ではなくて、「夏はネクタイをするな」という騒ぎになったらしい。笑えるが、笑えない。笑ってはいけないと思う。みんな純粋に、「何かしたい」とは思っているのだ。
『レジで払う値段が安い』野菜が、なぜ、安いか、氷が溶けてしまっている、北極の衛星写真を見れば、わかるはずなのだ。
北極の氷が、大気が、水が、土が、昆虫が、鳥が、人が、溶かされて、けずられて、汚されて、痛めつけられて、ぞっとするほどの、とんでもなく高い値段を払ってきた。だから、レジで払う値段が安いのだ。
それを、灰色が、『効率がよい』というなら、灰色のねらいは星を完全に破壊することに違いないのだ。
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いま、理念に違う仕事をするべきではない。
事象や関係性、灰色に惑わさず、
自分の為すべき道を踏む。
日は君臨シ カガヤキノ
太陽系ハ マヒルナリ
ケワシキタビノ ナカニシテ
ワレラヒカリノ ミチヲフム 宮沢賢治
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