讃岐地人食堂“汐さぎ!庵”は、2011年、11月11日オープンです。

“汐さぎ!庵”は、讃岐の国(香川県)の豊かな風土から生まれる四季折々のお野菜と瀬戸内海の天然の地魚を中心とした地産食材が主役の小さな食堂です。

古来より、食の基本は国内自給で、国内自給の基本は、地産地消である。

末永く『汐さぎ!庵』をご利用いただけましたら、幸いです。

2010年12月30日木曜日

2010年の終わりに‥。





今年の終わりに見つけたもの‥
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【小沢健二ホームページ“ひふみよ”よりの引用】


それで思うのですが、


世の中にはいろいろな変化があって、僕らはいろんな幻想を持ってテクノロジーに接したり、テクノロジーのほうから僕らに接してきたりします。


そのテクノロジーには純粋な素晴らしさを持っている時もあれば、怪しげな宣伝の思惑を持っている時もあり、色んな事情を含んだものです。


けれど、基本的に何かを簡単にして、ある種のボタン操作にして、あまり手を動かさずに済むように、みたいな事が世の中にひたひたと迫ってきて。


それが悪いとか言っているのではなく、それは一つ一つ具体的な思惑や背景を持っていて、よく見ないと本当の意味はわからない。


裏切られたり、意外に良かったりする。


でも、手は裏切らないし、『意外に』というのは、手にはない。


手は、それまでの時間に積み重ねられてきたことを絶対に裏切らずにやる。


手は、信頼できる。友情のように、愛のように。


手のように信頼できるものって少なくなっている。


だから思うのです。というか、願う。


手を持っている人、がんばれ。


ひふみよhttp://hihumiyo.net/1123.html

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2010年のすべての縁に感謝します。


2011年兎年に“汐さぎ!庵”で跳ねれますよう、


“培った手”でがんばります!。

2010年12月24日金曜日

イブの日に男2人で‥。


農園で勤務してから初めての昼のお手伝い。
イブということで、予想どうり落ち着いた営業内容。
のため、跡継ぎであり店長と真剣な雑談
(というか年齢差ゆえに説教になってしまった‥)
を交わす。
全くの個人的、内輪的に思うことではあるが、
言葉ではまとまらなかったので、整理する。

正しさ(理想)と、商売(現実)はなかなか融和しない。
であるならば、『自分が正しいと思うことは何なのか?』
ということが重要になってくる。
そしてそれは観念的なものであるがゆえに、
自分自身の生まれ育ってきた環境や経験、得た知識、人間関係
というものが幅を作り、作用する。(各々違う形で‥)
『商売』は、成り立てばこのうえないが、『正しさ』の上位概念には位置しない。
現実の既成概念(この場合は農薬を使うことであったり、今あたりまえと思うこと)
を変える試みは勇気が必要。(今まで通りは、確実で楽だから)
次世代の全く変わっていく社会の中で、守るべき根元的なものを
親が示してくれているのだから、 手段や手法を意識するより、
『このうえなく父親を尊敬する心を持つ』
この心が迷いを解決する。ように思う。
そのことが生まれてくる子供にも、経済面はどうであれ、
『良い志を持たせる』結果に繋がるのではないか?と思う。
商売(金)や情(家族)のために、
自分の進むべき道(志や信仰)彼の場合は、ココが需要。)
を誤るのは、自分の子供にとっても良い作用は生まないのではないか?

もう一歩前へ、進んで欲しい‥。



2010年12月23日木曜日

年の暮れ/戦後重要な一日/天皇誕生日。

天皇誕生日であり、 Α級戦犯の処刑日でもある12月23日。
意識的にアメリカが設定した精神的な抑制装置。
今、気になるのはそのアメリカの主導するTPPの問題。
米の関税の撤廃がこれからの農業の形に
どのような変化をもたらすのかは明白‥。
大きくて、金を持った生産者や企業ばかりが、いびつな形で大量生産した
お米の豊作を、天皇は祈る気持ちになられるのだろうか?。
経済にどんなメリットがあるにせよ、農村が最も伝統的な共同体で、
農業が日本の事業の根幹産業。
意識を持って小さな生産者を守りましょう。
「今年も、お見守りありがとうございました」

一皿の魔法/サライ美味増刊。


―コミュニティーを活性化する食―
先月の旅のおり、予約をとるが出来なかった『山形、アルケチャーノ』。
が、巻頭で特集されていたので、購入したサライ美味。
なぜ、今、“地産地消”という意識が日本人に求められているのか?
というのが、初心者にも分かりやすい必読の特別号。
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―アリスウォータースの言葉―
人は、食を通じて、土地とつながりを感じるはず、それを私は『場の感覚』と呼んでます。食べるという行為は、食べ物の背景にある価値観を体に取り込むことだから、毎日のようにファーストフードを食べれば、それは、ファーストフードが持つ「早くて安くて便利」という価値観に支配されることになる。24時間いつでも買えて、同じ味。食事なんて、お腹が一杯になればいい。それは、美味しいとは、かけ離れた価値観だわ。そしてそれは土地とのつながりを持たない価値観でもある。そうやって『場の感覚』を失った時、体や心が変調を来たすのではないかしら‥。
それを防ぐためにも、『美味しい革命』は必要なのです。
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昔話『うさぎ!』の言葉で言うと、
『パチャ(土地と空間が離れがたくなっているもの)が壊れる』ということ‥。
社会学、環境学と新しい農産業(飲食含む)の、奇妙な類似点‥そして、本当のさいわい‥。
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2010年12月21日火曜日

農園の冬野菜。

朝から農園で、大根とあやめ蕪の間引き。
大きなものを選別し、外葉を取り除き、カフェまで搬送。
明日の予約のために包丁を入れ、下処理。
メインの脇役として、頑張ってイタダキマス。
(人参は間引きではありません。)
明日は『カリフラワー』を使った料理の取材もあります。

2010年12月18日土曜日

香川伝統野菜『炭谷ごぼう』





休日に『春日水神市場』にて購入しました。

長芋か‥と見間違うほどの大きさです。

花が咲くまで育て、種を自家採取することで、

伝統を受け継いでいる貴重な牛蒡のようです。

どう調理しようか…な。

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―横においてあった資料より、抜粋―

塩江温泉からさらに讃岐山脈を上がっていくと200年続く「炭谷ごぼう」の畑がある。標高が高く寒暖差があること。この地区特有の柔らかい粘土質が「炭谷ごぼう」の柔らかい肉質と強い香りを生み出すと言われている。かつては、名だたる料亭からの引き合いをうける高級ごぼうの代名詞としてその名を馳せていた。しかし、時代の流れとともに地域は過疎化が進み、「炭谷ごぼう」の生産者は藤川さんただ一人を残すのみとなりました。そして、そのブランドも知る人さえ少なくなってしまいました。伝統を味わい知ることは、それを伝え、継承するきっかけにつながると願っています。

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2010年12月14日火曜日

イタリア野菜。




イタリア、トスカーナ地方のお野菜、『カーボネロ』(別名黒キャベツ)が

育っておりましたので、イカのムースを詰めて巻いてみました。

小松菜のスープ仕立てにし、少しのお味噌を添えて、提供しようかな‥。

農園を見渡すと、そろそろカリフラワーの出番です。



2010年12月13日月曜日

羅須地人協会(賢治を巡る冒険)











日が照って 鳥が鳴き
あちこちの 楢の林もけむるとき
ぎしぎしと鳴る 汚い掌を
おれはこれから 持つことになる  
羅須地人協会設立時の賢治の詩
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貧困にあえぐ、大正時代の農民(教え子)のために、
苦しみや楽しみを、ともに分かち合い、
正しい世界(第四次の芸術)を創りだそう!と、
生活した場所が『羅須地人協会』。
(今は、花巻農学校の敷地内に移設されている)
この建物の中で、賢治が日々模索した、
正しい生活、信仰、情操、豊かさ、というモノは、
こんなかたちではなかったのではないか‥と感じる。
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『ワレラヒカリノミチヲフム』
花巻農学校の生徒が羨ましい…。
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『汐さぎ!庵』の設計が進んでます!。





『長田慶太設計要素』さんより、構造設計図が仕上がってまいりました。
予算と動線を考えながら、暇な時間はにらめっこの毎日です。
「中庭を小さくして、通路をもうすこし大きくとりたいな‥」と思うのですが、
見積もりという現実を直視してから、検討いたします…。
理想と現実の適切な妥協点を‥と。

2010年12月8日水曜日

光原社2(賢治を巡る冒険)












光原社の中庭の壁書き。と暖簾。
どちらかといえば、マイナーな宗教色の強い詩。が描かれているのには、意味があるのか?。
暖簾は「汐さぎ!庵」にも、飾る予定。。



岩手/盛岡/光原社1(賢治を巡る冒険)












『注文の多い料理店』の出版社。賢治が名付け親。
今は、伝統工芸品、民芸品、漆器などを販売している。
資料を読むと、柳宗悦や棟方志功とも関係が深いそう‥。(系列店のほうに、柳宗理の南部鉄器シリーズも販売していた)
良いモノを作る職人さんのために存在するお店。
賢治関係で圧巻なのは、中庭にある、賢治の石碑、詩などの展示物と資料室。
この内容を無料で拝見させて頂ける場所は、そうはない。。
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☆以下、資料より、抜粋。
作者は無名、出版社に確たる販路がなく、書価も高い、と売れない三拍子が見事に揃いすぎて「注文の少ない料理店」という結末を迎えたことは当然すぎることであった。廊下に山積みされた童話集は残された家族の胸に焼き付いている。
及川は生涯お金儲けには縁のない人だったが、収支の計算できない人物ではなく、数字には人一倍明晰できっちりとした商人道を好んだ人だ。
発刊後80余年を経た今、領収書や説明する手紙もなく推理するしかないのだが、はっきり断言できることは人間宮沢賢治に対する無私の敬意と母校愛だろう。
賢治に対する尊敬とは、文学的才能とか、農民指導者としての面とか、限定して評価していたのではなく、賢治の全人格と賢治がかもしだす理想郷に深く共鳴し「イーハトブ」の夢を四郎なりに重ね合わせていたのだと思う。
たった一冊の「注文の多い料理店」はその後四郎と光原社を導く羅針盤となった。
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2010年12月6日月曜日

犬は吠えるがキャラバンは進む。




 

「農業を経験したことのない人間が、自然や野菜を語るな!」ということで、
いろいろあって、12月より農園を手伝っております。
(来月からは、その農園のカフェの料理をしなくてはならないのですが‥
(12月は週末の夜と予約の営業))
『汐さぎ!庵』の理念、要素を強化するために、黙々と太陽と土の勉強中です。
玉葱の苗付けをしたり、トンネルを作ったり、天気を読んだり、のんびりしたり、
ただやっぱり、自分の仕事の要所は、厨房の中にある、と感じたり‥。

2010年12月3日金曜日

『時世につれて動かすべきを動かさざれば、大勢たたぬものなり』佐藤一斎




『いきりたったうさぎが自由鳥へ出した手紙(子供と昔話『うさぎ!』三話より)』

灰色はいつも『効率をよく』と言う。
しかし灰色の言う『効率』がなにかは、野菜を買いに、『豊かな(とされる)』国のスーパーへ行けばわかる。スーパーにどっさり売っている、とても遠くの『貧しい(とされる)』国々からやってきた野菜。たしかに、レジで払う値段は安い。輸入する大きな企業は儲かっている。あれは、灰色によれば『効率がいい』野菜である。

しかし、あの野菜は、遠くの国から、たくさんの燃料を燃やして、二酸化炭素をだして、空気と海の温度を上げながらやってきたのだ。

そして、たいてい、一つの町より大きいくらいの巨大な畑に、レタスならレタスだけを、見渡す限り植える、異常な育てかたで、土や、生き物を、痛めつけているのだ。

農薬や化学肥料だって、安くつくるには大量につかうから、水がボロボロになる。土も、昆虫も、鳥も、みんながボロボロになって、泣きわめく。

人は、近くのことは心配しやすいけれど、遠くのものは見えにくい。『貧しい(とされる)』子供達が、農薬まみれで育てた切り花がスーパーで売られていても、『豊かな(とされる)』国々の人には見えにくい。灰色が、見えにくくしているのだ。

食べ物がどのくらいの距離を運ばれてきたのか、人は考えることもできなくなっているのか。ある国では、もし、その土地でとれた食べ物を国の人たちが食べたら、家庭で使うエネルギーを、20パーセント節約したのと、同じ事になるという。

それなのにその国では、「土地のモノを食べよう」とか、「食べ物の無駄をなくそう」ではなくて、「夏はネクタイをするな」という騒ぎになったらしい。笑えるが、笑えない。笑ってはいけないと思う。みんな純粋に、「何かしたい」とは思っているのだ。

『レジで払う値段が安い』野菜が、なぜ、安いか、氷が溶けてしまっている、北極の衛星写真を見れば、わかるはずなのだ。

北極の氷が、大気が、水が、土が、昆虫が、鳥が、人が、溶かされて、けずられて、汚されて、痛めつけられて、ぞっとするほどの、とんでもなく高い値段を払ってきた。だから、レジで払う値段が安いのだ。

それを、灰色が、『効率がよい』というなら、灰色のねらいは星を完全に破壊することに違いないのだ。

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いま、理念に違う仕事をするべきではない。
事象や関係性、灰色に惑わさず、
自分の為すべき道を踏む。

日は君臨シ カガヤキノ
太陽系ハ マヒルナリ
ケワシキタビノ ナカニシテ
ワレラヒカリノ ミチヲフム 宮沢賢治
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